シックス・アパート社、平田大治さんとの午後 |
「久しぶりにお会いしランチでも」とメッセージのやり取りの後、「ついでに社内でぴあ社のネットメディア事業についてミニセミナーをしてもらえないか」という提案をいただいた。もちろん喜んでお受けした。
私がブログを始めたのは2003年。日本のブログサービスの黎明期で、試しにTypepadの米国版を使い始めたのがきっかけだった。
当時、まだブログをやっているのは、一部のインターネット業界関係者が中心で、日本人による日本語のブログの数も少なかった。そんな中、たまたま平田さんのブログ「dh memoranda」の村上龍『13歳のハローワーク』について書かれた記事を見つけた。私もちょうど同書を手に入れたばかり。自分のブログに書いた記事を、彼のブログにトラックバックしたのが知り合うきっかけだった。
その数週間後、平田さんが当時の勤務先であるエキサイトにTypepadを売り込みに来られた。そのとき、初めて彼がネオテニー(当時はシックス・アパート日本法人の設立前)のスタッフであることを知り、驚き合ったことを覚えている。
その後、エキサイトブログの立ち上げは、韓国のOnNet社との協業でegloosをベースに作ることになったので仕事でご一緒することはなかった。ただ、ブログサービスの会合やら、彼の転職先であるニューズ・ツー・ユー社で時々お会いした。
ネットベンチャーの経営者に見かける“ギラギラ感”のない方で、いつも静かに思索されているような雰囲気が私は好きだ。一緒に撮った写真を見ると、何だか二人とも同じ顔つきをしている(笑)。
スタッフの中には何年も前から存じ上げている方も数人いて、もともとは別のネットカンパニーで活躍されているときに知り合った方ばかり。オフィスは、何だかネット業界の梁山泊のような雰囲気だった。西海岸風の空気が、ちょっとうらやましかった。
ミニセミナーの後は、赤坂のチャイニーズレストラン「メゾン・ド・ユーロン」で遅めのランチ。ブログサービスの10年間、出版社のネットサービスについていろいろ話をした。とても有名なレストランの割にランチはリーズナブル(夜はランチの10倍くらいの予算感らしい)。また、出かけてみたい。
帰り道、桜の花びらが舞う、のどかな午後だった。