地元、東大阪・石切神社の大祓式に参加 |
石切神社公式サイト
子どもの頃は、毎年一度は祖母に連れられて石切駅から神社まで続く参道を登り降りしたものだ。この前、参拝したのは「石切神社に興味がある」といった会社の同僚を連れて行ったときだった。その時も確か大晦日だった。写真の日時を調べてみると2001年。12年も前になるのか‥‥。
近鉄石切駅からの長い参道を下って、境内に到着すると、作られたばかりの「茅の輪」が設置され、参拝客が入れないようにロープで仕切られていた。本殿に向かって左側にあるご神木の前では、たくさんの巫女が並んで待機している。
「そうか、今日は大祓式だ」と気づいた。12年前も同僚と大祓式に参加したことを思い出した。先に本殿で、私の四十肩と、年をとって身体が不調になりがちな両親の健康祈願を行い、自分も大祓式を待つ参拝客に交じって参加することにした。
しばらくすると、宮司が現れて祭詞の奏上が始まった。男性は神職を中心に10数人。一方、巫女は人数を数えると70人ばかりいた。女性の方が数で勝り、存在感があった。しばらくすると、檀紙や水引できれいに髪をくくった数人の巫女が登場した。
どうやら髪飾りをつけているのがプロパーの巫女で、その他大勢はお正月のアルバイト巫女のようだ。「正月の決戦を前に行われる厳粛な出陣式」のようにも見える。
20分間程度にわたる祭詞の奏上の後、神職の男性を先頭に、参拝客も交えて「茅の輪潜り(ちのわくぐり)」にスタート。
70人の巫女による行進(?)は壮観だった。
先頭を神楽笛を吹く神職が歩き、その後ろを巫女、参拝客が楚々と続く姿は、初詣の雑踏とは違った厳かさがある。初詣よりも大晦日の方が、キリッとした空気に包まれて私は好きだ。下は、今日の「茅の輪潜り」の様子をiPhoneで撮影した動画です。
私も参拝客の隊列に入り、茅の輪を中心に本殿、絵馬殿の間を、左回り、右回り、左回りと三度くぐった。ゆったりとした足取りで回るので、三度くぐるのに30分間以上かかっただろうか。ずいぶんと時間を要した気がする。
私のちょうど後ろを近所の若い主婦がママチャリで隊列を横切ろうとして、警備員に呼び止められるシーンがあった。主婦は「うちの家、そこやのに、なんで遠回りして帰らなあかんの!」と警備員にくってかかっていた。ちょっとげんなりした。まぁ、河内の女性を感じる一コマだった。
大祓式の後、絵馬殿をくぐって、近鉄けいはんな線の新石切駅へ。絵馬殿と参道の周辺は、テキ屋が今晩から始まるかき入れ時を前に、着々と露天の設営を進めていた。
2013年の罪と穢れを、これで祓い清められた、と思い込むことにしよう。
現代人のための祝詞―大祓詞の読み方
著者/大島敏史、中村幸弘、阪本是丸
監修/岡田 荘司
発行/右文書院
祝詞の読み方・解釈の仕方を神職希望者が直ちに理解でき、また一般の人も祝詞がどんな意味の文章であるのか理解できることを目指した平易な概説書。大祓詞・祓詞の読解、大祓詞の変遷、諸本との比較などをまとめる。(Amazonより)