大阪の“武蔵野線”、「おおさか東線」に初乗車 |
※城東貨物線の旅客化案は、1950年代よりあったらしい。
私は、「あれは実現できないプラン」として思い込んでいたら、2008年に「おおさか東線」という名前で、放出駅~久宝寺駅間で部分開業。2018年末までに、北梅田駅~新大阪駅~放出駅間の開業が予定されている。全線開通すると、実家に帰省の際、新大阪駅から「おおさか東線」を利用することなりそうだ。
ところで、「おおさか東線」はJR西日本の一路線だと思っていたら、大阪外環状鉄道株式会社という第三セクターが事業主らしい。駅の入り口、ホームを見る限りでは、JR西日本にしかみえないが。
大晦日、石切神社に参拝した帰り、地下鉄中央線を高井田中央駅で降りて、高井田中央駅から俊徳道(しゅんとくみち)駅まで、おおさか東線に乗ってみた。昨年、開通したくらいに思っていたが、実に開通5年目にして初めての乗車体験だった。
下は、近鉄大阪線とおおさか東線が交差地点。近鉄大阪線が高架化された際、ブルーの巨大な鉄橋に目を奪われた。かつて、この鉄橋の下を城東貨物線が走っていた。当時は、ビスタカーが颯爽と走る近鉄(関西私鉄の雄)と、ディーゼル機関車が時速50キロ程度でノロノロと走る国鉄(国家のお荷物)の力関係を表すような光景だった。
高井田中央駅から、一昔前の山手線ライクな電車に乗車した。ダイヤは15分に一本程度、運行している。「放出と久宝寺間の鉄道って誰が乗るんだろう?」とずっと考えていたが、想像していたよりも乗客が多かった。
左下は河内永和駅。交差する近鉄奈良線が見える。首都圏の武蔵野線、武蔵浦和駅や北朝霞駅に近いイメージがある。北梅田駅から接続すれば、“大阪の武蔵野線”といえなくもない。
おおさか東線の俊徳道駅構内(左下)。近鉄俊徳道駅(右下)に比べると、小ぶりだけど、エスカレーター、トイレ等、駅として必要な機能をコンパクトに詰め込んだ感じ。一方、近鉄俊徳道駅は乗降客数のわりに、構内はデカくて古い印象が否めない。「小さくて機能的」というのは、時代性だろうか。
なお、俊徳道という珍しい地名は、謡曲の『弱法師』、人形浄瑠璃や歌舞伎の『攝州合邦辻』の主人公、俊徳丸が高安から四天王寺へ通ったといわれる道筋のこと。3年前に書いた下の記事もご参照ください。
俊徳丸と俊徳道(2010/11/28)